SNSや動画配信サイトでは、施術者が強烈な力で足裏を押し、受け手が激痛に悶絶するリアクション動画が人気を集めています。インターネット上の知恵袋やコミュニティ掲示板でも「痛みに耐えた翌日、身体が劇的に軽くなった」という武勇伝が散見されます。しかし、臨床の現場に立つプロフェッショナルたちの見解は大きく異なります。
第一線で施術を行う接骨院院長は次のように証言します。「激痛に耐えようと全身に力が入ると、交感神経が急激に跳ね上がり、毛細血管が収縮して血流が悪化します。リラクゼーション効果どころか筋肉の防御収縮を誘発し、翌日に歩行困難なほどの揉み返しや筋膜炎を起こして来院される方が後を絶ちません。」
また、足裏を揉んでいる際に指先に触れる「小石のようなゴリゴリした塊」について、ネット上では「尿酸や毒素の結晶が固まったもの」と説明されるケースが多々あります。しかし、足裏ゴリゴリ老廃物の正体は、結晶化した毒素そのものではありません。医学的には、微小循環不全によって滞留した組織液・間質液のゲル化、および筋膜やコラーゲン線維が慢性的な疲労によって癒着・変性した「結節(トリガーポイント)」です。したがって、無理な力でゴリゴリと潰そうとする行為は、周囲の正常な毛細血管や神経を挫滅させる極めて危険な行為なのです。