なぜ北海道の小さな町に、これほど完成度の高い北欧の街並みが存在するのか。時計の針を1987年に戻してみよう。当別町は、気候や風土が驚くほど酷似しているスウェーデン・ダーラナ地方のレクサンド市と姉妹都市提携を結んだ。
単なる形式的な国際交流にとどまらない。建築様式から植栽の選定、街づくりの哲学に至るまで、本場のノウハウが惜しみなく注ぎ込まれた。公園内に立つ伝統的な木造家屋——ファールン・レッドと呼ばれる独特の赤塗料で飾られた建物は、現地から輸入された資材と技術によって建てられた「本物」だ。北欧の厳しい冬を耐え抜く堅牢さと、自然と共生する美しさが、40年近い歳月を経て深い味わいを醸し出している。