現在、日本全国で空き家数は約900万戸に達し、過去最高を更新し続けている。総務省の調査によれば、全住宅の7件に1件が空き家という異常事態だ。この社会課題に対し、豊田雅子が示してきた「尾道モデル」は大きな示唆を与えている。
持続可能な地域運営への壁
一方で、活動が長期化するにつれて新たな課題も浮き彫りになっている。
- 建物の老朽化と耐震性の問題: 昭和初期以前の木造建築は耐震補強に多額の費用がかかる。
- オーバーツーリズムの懸念: 観光客の増加に伴うゴミ問題や騒音など、静寂な住環境との相克。
- 次世代への継承: 20年以上活動を牽引してきた中心メンバーの高齢化と、次世代リーダーの育成。
豊田自身も、単なる観光地化には警鐘を鳴らし続けている。地域住民の生活の質を置き去りにした開発は、まちづくりの本質から外れてしまうからだ。