保守本流のリアリズムとプラグマティズムを掲げる石破茂は、地方創生や安全保障法制の精緻な見直しを軸に据え、地方党員票を固める構えを崩さない。長年にわたり培ってきた地方組織との太いパイプは、都市型政治が目立つ現下の政界において圧倒的な強みとして機能している。一方で、党内基盤の脆弱さを補うため、他陣営との合従連衡をどこまで具体化できるかが勝負の分かれ目となる。
これに対し、強固な岩盤保守層を惹きつける高市早苗は、積極的な財政出動と経済安全保障の徹底強化を前面に打ち出す。独自の国家観とブレない政策メッセージは、熱狂的な支持層を生み出す一方で、リベラル層や中道派を取り込めるかどうかが永田町での評価を分ける。理念先行の突破力が勝つか、現実路線への信頼が勝るのか。両者の政策思想の対立は、保守政党としてのアイデンティティそのものを問う戦いでもある。