1990年代後半、少女たちの間で爆発的なムーブメントとなった「シノラー」ファッション。その渦中にありながら、彼女の視線は常に「クリエイションの構造」そのものに向けられていた。若くして映画『ご近所物語』のテーマ曲を担当し、声優としても類稀な感性を発揮していた当時から、自身が身につける衣装の多くを自らデザインし、手縫いで仕立てていたことは有名なエピソードだ。
服飾の名門・文化女子大学(現・文化学園大学)で本格的にファッションデザインの基礎を学んだ経験は、単なるタレントの趣味を超えた強固な骨組みとなった。そして大きな転機が訪れる。2013年に開催された嵐『LOVE』ライブツアーにおいて、メンバーのステージ衣装デザインを担当したことだ。ドーム規模の巨大な空間で光を浴びる衣装の仕立ては、エンターテインメント業界関係者に彼女の本気度と技術の高さを強く印象付けることとなった。