彼女の真骨頂は、ジャンルを問わない振り幅の広さにある。観客の心を揺さぶる心理ヒューマンドラマでは、日常の何気ない会話や息遣いから人間の弱さや温もりを醸し出す。一方で、緊迫感が張り詰めるサスペンススリラーにおいては、画面を刺すような鋭い眼光とミステリアスな空気感で物語の緊張感を一気に引き上げる。
「役になりきるのではなく、その人物の呼吸を自分の体に馴染ませる」と語るように、徹底的なアプローチが役柄に圧倒的なリアリティをもたらす。この卓越したカメレオンぶりが、作品ごとに全く異なる印象を植え付ける理由だ。