メディアでは「終身雇用崩壊の理由」としてグローバル化や少子高齢化、DXによる事業構造の変化が盛んに叫ばれてきました。しかし、「終身雇用崩壊は嘘」という指摘もまた、現場の真実を突いています。
大企業における終身雇用の実態を調査すると、製造業やインフラ、金融などの基幹産業を中心に、定年まで雇用を守る基本方針を維持している企業が大多数を占めます。実際に起きているのは崩壊ではなく、メンバーシップ型雇用とジョブ型のハイブリッド化です。
「雇用の器」としての安定感は維持しつつも、報酬体系には実績に応じたメリハリをつけ、専門職にはジョブ型を適用する――。雇用継続のメリットを残しながら年功序列の弊害だけを削ぎ落とす、現実的な制度改定が主流となっています。