かつて精神病院といえば、社会から隔絶された暗いイメージがつきまとう時代があった。しかし、井の頭公園の緑豊かな自然に隣接するこの環境は、そうした偏見を静かに覆し続けている。地域住民にとって、ここは特別な場所ではなく、街の景観に溶け込んだ医療機関の一つだ。
施設内での閉じた治療にとどまらず、地域の福祉事務所、保健所、近隣のクリニックとの連携を密に行う「オープンな医療体制」が構築されている。退院後の生活を見据え、患者が住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けられるような社会インフラの一環として、病院全体が機能しているのだ。