肝臓は、体内の毒素をろ過し、無毒化する巨大な化学工場だ。しかし、何らかの理由で肝機能が低下したり、胆汁の流れが滞ったりすると、本来なら便や尿として排泄されるべき物質が血液中に逆流してしまう。その代表格が「胆汁酸」だ。
血管に入り込んだ胆汁酸やその他の代謝物質は、全身の血流に乗って皮膚へと運ばれる。これが皮膚の下にある知覚神経を直接刺激し、脳へ「痒い」という信号を送る。特に背中や太もも、手のひらといった部位は神経が敏感であり、衣服の摩擦などの物理的刺激も加わりやすいため、強烈なかゆみを感じやすいとされている。