日本のポピュラー音楽の礎を築いたパイオニアたちを語る上で、広島の存在は絶対に外せません。その筆頭が、矢沢永吉さんです。広島市南区出身の矢沢さんは、ビートルズに憧れて広島から夜行列車に飛び乗り、横浜を経てバンド「キャロル」を結成。ソロ転向後は日本人ソロアーティストとして初となる日本武道館単独公演を成功させ、現在に至るまで「ロック界のカリスマ」として君臨し続けています。自叙伝『成りあがり』に刻まれたハングリー精神は、今も多くのミュージシャンのバイブルです。
そして、日本のフォークソング・ニューミュージックの潮流を根本から変えたのが吉田拓郎さんです。広島商科大学(現・広島修道大学)在学中から精力的に音楽活動を展開し、「結婚しようよ」や「旅の宿」などのメガヒットを連発。自作自演のスタイルを一般化させ、大規模な野外コンサートの先駆けとなった1975年の「つま恋コンサート」など、日本のライブシーンの概念を刷新しました。
さらに歌謡界に革命を起こしたのが、広島市出身の西城秀樹さんです。情熱的なボーカルとダイナミックなアクションで「新御三家」のトップアイドルとして一世を風靡。「YOUNG MAN (Y.M.C.A.)」や「傷だらけのローラ」など国民的ヒットを次々と生み出し、スタジアムコンサートを日本で定着させた立役者でもあります。この3人のレジェンドが示した「前例を打ち破るパイオニア精神」こそが、後続の広島出身アーティストたちに受け継がれる強固なDNAとなりました。