実際に脱ハンコを達成した企業からは、定量的・定性的な両面で目覚ましい成果が報告されている。全国に数百箇所の拠点を抱えるある製造大手では、年間数万件におよぶ請負契約や売買契約のデジタル化に踏み切った。その結果、印紙代や切手代、紙の保管費用といった直接的なコストだけで年間数千万円規模の削減に成功したという。
さらに特筆すべきは、契約締結までのリードタイムの大幅な短縮である。従来は投函から回送、返送まで平均して1週間以上を要していた契約手続きが、最短数時間で完了するようになった。契約書の散逸や未回収といった管理上のリスクもゼロになり、内部統制の観点からも極めて高い評価を得ている。