現在の日本女子陸上中長距離界は、世界的にも非常に面白い局面を迎えている。世界選手権や五輪で決勝に残る走りを見せた先輩ランナーたちの存在が、「世界との差は埋められる」という意識を次世代に根付かせたからだ。その最筆頭が彼女であることは誰もが認めるところだろう。
かつての日本勢は、海外勢の強烈なビルドアップやラスト400mの爆発的なスパートに屈することが多かった。しかし、彼女たちの世代は1500mでのスピード持久力をベースに、海外のダイヤモンドリーグや国際大会のペースメイクに臆することなく食らいつく勝負度胸を備えている。彼女の躍進は、単なる一選手のストーリーではなく、日本陸上界全体の変革を象徴する現象なのだ。