1970年代半ば、ヤマハ音楽振興会が主催するポピュラーソングコンテスト(通称ポプコン)に出場したことが、彼女の華々しいキャリアの幕開けとなった。グランプリを受賞し、メジャーデビューを果たしたシングル『時代』のリリース当時、アコースティックギターを抱えて歌う姿は、まさにフォークソング黎明期を象徴するアイコンであった。
ジーンズにシンプルなシャツ、飾り気のないロングヘア。装飾を削ぎ落としたスタイルだからこそ、その凛とした横顔と静かな情熱を秘めた眼差しが強く印象に残る。当時の音楽メディアに掲載されたポートレートは、歌謡曲全盛の時代にあって独自の道を切り拓こうとする一人のシンガーソングライターのリアルな息遣いを伝えている。