落語の枠を飛び出し、テレビの世界でも唯一無二のポジションを確立したことは周知の事実だ。『探偵!ナイトスクープ』で見せた顧問としての姿は、今なお語り草となっている。依頼者の切実な思いや家族愛の物語に触れるたび、誰よりも早く大粒の涙を流した姿は、番組の名物シーンとしてお茶の間に親しまれた。
一方で、政治や社会問題を真っ向から議論する『そこまで言って委員会NP』では、専門家相手にも物怖じせず「素朴な市民の疑問」や「怒り」をストレートにぶつける役割を果たした。難解な議論になりがちな番組の中で、彼の発する飾らない言葉は視聴者のリアルな感情を代弁していたと言える。知性派の論客たちに囲まれながらも、自分の感覚に嘘をつかない姿勢が、番組の熱量を一層引き上げていたのだった。