原発作業員の給料が世間のイメージほど跳ね上がらない最大の要因は、建設業界特有の「多重下請け構造」と、それに伴う原発作業員の中抜き実態にあります。
東京電力から元請け企業(大手ゼネコンやプラントメーカー)に対しては、作業環境の放射線量に応じて手厚い「危険手当」が計上されています。福島原発の危険手当の金額は、管理区域内の線量区分によって1日あたり1万円〜2万円以上が設定されているケースが一般的です。
しかし、発注元から1次下請け、2次、3次、4次と階層が深くなるにつれ、各社が管理費やマージンを差し引いていきます。その結果、末端の作業員に届く頃には危険手当の多くが削られ、本来上乗せされるべき手当が日当に包括されてしまう事例が過去にも数多く指摘されてきました。元請けに近い正規ルートで就労できるかどうかが、実手取り額を大きく左右する要因となっています。