中学アスリートにとって、通信陸上と並ぶもう一つの大舞台が「中学校総合体育大会(総体)」の陸上競技です。どちらも全中へとつながる指定大会ですが、その大会設計思想には大きな違いがあります。
両者の最大の違いは、大会への出場ルートと選考の性格にあります。総体は市区町村・郡大会などのブロック予選からスタートし、地区大会、県大会、ブロック地域大会(関東、近畿など)へとピラミッド型に勝ち上がっていくトーナメント形式の要素を持ちます。一方の通信陸上は、公認記録さえ持っていれば直接県大会レベルへ出場できるケースが多く、純粋な「タイムトライアル」としての側面が際立っています。
また、中学陸上県大会突破基準においても違いが見られます。総体県大会では各地区の枠組みや推薦基準が絡むのに対し、通信陸上は指定期間内の公認記録の有無が厳密に問われます。実力者が予選落ちすることなく一堂に会するため、レース全体のペースが引き上がりやすく、結果として全中標準記録突破者が多く誕生する舞台となっています。