かつては「喧嘩=悪」とされ、スマートな関係性がもてはやされた。しかし、SNSで繋がっただけの希薄な関係に疲弊した人々が今、渇望しているのは「本物の繋がり」だ。最近の調査によると、20代の約7割が「本音でぶつかれない関係なら、最初からいらない」と回答している。無駄な対立を避けた結果、ある日突然関係が終わる「サイレント破局」が多発したことで、若者たちの意識は変わりつつある。
「当たり障りのない会話ばかりで、結局相手の考えていることが分からなかった」。都内在住のIT企業勤務、佐藤美咲さん(26歳・仮名)は語る。彼女は、元パートナーと一度も喧嘩をしないまま、突然の別れを切り出された経験を持つ。この痛烈な体験が、彼女に「衝突の必要性」を気づかせたという。