ロディ・リッチ(本名:ロドリック・ウェイン・ムーア・ジュニア)は、1998年10月22日にカリフォルニア州コンプトンで生まれました。コンプトンといえば、N.W.A.やケンドリック・ラマーらを輩出したウエストコースト・ヒップホップの聖地でありながら、ストリートギャングの抗争が日常と隣り合わせの過酷な街としても知られています。身長は公称約173cmと大柄ではありませんが、ステージ上で放つ圧倒的なカリスマ性は数字以上の存在感を感じさせます。
幼少期から教会の聖歌隊で歌うなど音楽的な素養を育んでいた一方で、十代前半には地元のストリートカルチャーやギャングコミュニティに関わり、拘置所での生活を経験するなど波乱の青春時代を送りました。転機となったのは、16歳で本格的にラップのレコーディングを始めたことです。彼が紡ぐ哀愁を帯びたメロディラインとリアルな描写は、地元の大物たちを驚嘆させました。
特に、地元コンプトンやサウス・ロサンゼルスの英雄であった故ニプシー・ハッスルに見出されたことは、彼のキャリアにおいて最大の分岐点となりました。ニプシーはロディの才能をいち早く見抜き、自身のステージに招くなど手厚くサポート。さらにミーク・ミルからもその才能を絶賛され、2018年のミックステープ『Feed Tha Streets II』に収録された「Die Young」がバイラルヒットを記録したことで、一気にメジャーシーンの注目の的となりました。