映画やドラマでの鮮烈な印象に目を奪われがちだが、彼の真のバックボーンは舞台にある。ロンドンのウエストエンドはもちろん、ニューヨークのブロードウェイ演劇界でもその名は高く轟いている。
2013年、名優アレック・ボールドウィンと共演した舞台『オーファンズ(孤児たち)』で見せた剥き出しの感情表現は絶賛を浴び、いきなりトニー賞主演男優賞にノミネートされた。さらに2026年には、ジェイク・ギレンホールとダブル主演を務めた二人芝居『シー・ウォール/ア・ライフ』で再びトニー賞にノミネート。たった一人で舞台上に立ち、生と死、愛と喪失を語り明かす圧巻のモノローグは、観客の涙を誘った。カメラのフレームを飛び出し、生の劇場空間を支配する圧倒的な力量。それこそが、彼が単なる「雰囲気のある俳優」にとどまらない最大の理由だ。