混同されやすい言葉に「運動依存症(エクササイズ・アディクション)」や「オーバートレーニング症候群」があります。これらは重複する部分もありますが、根本にある動機と病態が異なります。
運動依存症は、運動によって得られる脳内の快楽物質(エンドルフィンやドーパミン)による高揚感を求めてエスカレートしていく「快楽追及型」の側面を持ちます。一方で運動強迫は、「太ることへの恐怖」「自分への嫌悪感」を打ち消すための「不安回避型」の行動です。
また、休養不足によって慢性疲労や自律神経の乱れ、パフォーマンス低下を引き起こすオーバートレーニング症候群は、運動強迫を放置した結果として生じる代表的な身体的障害です。運動強迫はメンタルの問題であり、オーバートレーニング症候群はその延長線上にある肉体の破綻と捉えると整理しやすいでしょう。