彼が内閣総理大臣として打ち出した田園都市構想は、都市と地方の格差を是正し、豊かな人間性を育む社会を創出するための野心的な試みであった。高度経済成長の歪みが露呈し始めた時代に、単なる経済的拡大だけでなく文化や人間性を重視したこのビジョンは、現代の分散型社会や地方創生の議論と驚くほど合致している。
さらに、彼が提唱した環太平洋連帯構想は、現在のAPECや広域経済連携の原型となった。大西洋中心の国際秩序から太平洋の時代へのシフトをいち早く見抜き、多国間の経済・文化協力を推進しようとした先見の明は、日本国政府の外交戦略における金字塔と言える。