日本のプライムタイムにおいて、最も鋭い社会批評性とエンターテインメント性を両立させてきたのがTBSテレビの金曜ドラマ枠だ。かつて阿部サダヲが主演を務め、時代を超えたコンプライアンスのギャップを鮮烈に描いて社会現象となった『不適切にもほどがある』の記憶も新しい。あの作品が証明したのは、尖った企画力こそがテレビドラマの生命線であるという事実だ。
時代が求める刺激と、人間の愚かさや愛おしさを包み込む語り口。金曜夜10時という枠は、常に実験的な試みを受け止める器であり続けている。名作たちが築いた土台の上で、今期も新たな問題作が視聴者の価値観を心地よく揺さぶっている。