2016年7月、彼女は芸名を「能年玲奈」から「のん」へと電撃改名することを発表しました。ファンや世間に大きな衝撃を与えたこの決断には、極めて現実的かつ法的な防衛策という意味合いがありました。
レプロエンタテインメントの契約条項には、「契約終了後も本名の芸能活動における使用には事務所の許諾が必要」という趣旨の取り決めが存在したと報じられています。本名であっても、芸能活動における商標権やパブリシティ権の観点から元事務所から警告書が送付される事態となり、活動停止や損害賠償訴訟のリスクが現実味を帯びていました。
裁判で争い続ける選択肢もありましたが、係争が長期化すれば表現者としての貴重な20代の時間が奪われてしまいます。「早くファンの前に立ち、新しい作品を届けたい」という本人の強い意志から、本名への執着を断ち切り、ひらがな一文字の「のん」として再出発を切る道を選んだのです。