八百富神社の格式は、東海地方にとどまらず全国規模の由緒に裏打ちされています。滋賀県の竹生島、広島県の厳島(宮島)、神奈川県の江の島などと並び、日本七弁財天の1社に数えられており、その歴史は平安末期にまで遡ります。
社伝によると、養和元年(1181年)、三河国司であった藤原俊成卿(ふじわらのとしなり/定家の父)が、風光明媚な三河湾の竹島を琵琶湖の竹生島に見立て、竹生島弁財天から市杵島姫命を勧請したのが創祀とされています。俊成卿はこの地を深く愛し、三河湾の開拓と産業の発展を祈願しました。島内には俊成卿自らを祀る千歳神社も建立されています。
八百富神社のご利益は、単なる恋愛運向上にとどまりません。島内には全部で5つの独立した社が鎮座しており、それぞれが異なる神格を有しています。
- 八百富神社(本院):主祭神・市杵島姫命。開運、厄除け、財宝招福、芸能上達。
- 宇賀神社:宇迦之御魂神を祀り、五穀豊穣、商売繁盛の神として自営業者からの信仰が篤い。
- 大黒神社:大国主命を祀り、商売繁盛、良縁成就、家内安全を授ける。
- 千歳神社:藤原俊成卿を祀り、長寿延命、学業成就、土地開拓の功徳を伝える。
- 八大龍神社:豊玉彦命を祀り、航海安全、雨乞い、近年では起業家や勝負事に挑む者のパワースポットとして知られる。
本殿のみを参拝して引き返す参拝客も散見されますが、島内を時計回りに巡り、これら5社すべてに手を合わせることで、衣食住から金運、人間関係に至る包括的な加護を得られるとされています。