では、なぜこれほどまでに具体的な「画像」や「動画」の噂がネット上で長期にわたって検索され続けているのでしょうか。その背景には、2000年代特有のデジタル画像拡散の構造が存在します。
当時、動画配信プラットフォームが未成熟だった時代、テレビ番組を録画して1秒間に30フレーム存在する映像の中から、一瞬だけスカートがめくれた瞬間などを静止画として切り出す「キャプチャ職人」と呼ばれるネットユーザーが多数存在しました。激しい運動で衣装が翻った一瞬を切り取ると、たとえ下に見せパンや衣装用スパッツを穿いていても、影の入り方や画質の粗さによって下着のように見えてしまう現象が頻発したのです。
さらに悪質なケースとして、画像編集ソフトを用いたコラージュ画像や、別人の映像を「矢口真里の放送事故」と偽って投稿する釣りコンテンツがまとめブログ全盛期に量産されました。ネット掲示板(当時の2ちゃんねる等)では、「これ本当に本人か?」「いや、普通にスパッツ穿いてるだろ」「衣装の影が見間違えられただけ」といった冷静な指摘が書き込まれていたものの、刺激的なタイトルだけが独立して拡散され、検索エンジンのサジェストに定着してしまったのが噂の真相です。