松たか子の実父である二代目松本白鸚(本名:藤間昭暁 / ふじま てるあき)は、1942年生まれの歌舞伎俳優です。長年にわたり九代目松本幸四郎として歌舞伎界を牽引し、2018年1月に父の名跡である「松本白鸚」を二代目として襲名しました。2012年には人間国宝に認定され、2018年には文化勲章を受章するなど、まさに日本の伝統芸能界における生ける伝説です。
松たか子自身も、歌舞伎の名門「藤間家」の血筋を引いており、本名は佐橋隆子(旧姓:藤間)です。幼少期から伝統芸能の息づく環境で育ち、1993年、16歳のときに歌舞伎座の舞台『人情噺文七元結』で「松本幸華(こうか)」の名義で初舞台を踏みました。その後、現代劇や映像の世界へ進出し、父譲りの圧倒的な演技力と歌唱力でトップ女優への階段を駆け上がることになります。
白鸚は歌舞伎の枠にとどまらず、現代劇やミュージカル、テレビドラマでも不朽の名作を残してきました。代表作である大河ドラマ『黄金の日日』の呂宋助左衛門役や、ミュージカル『ラ・マンチャの男』の主役ドン・キホーテ役など、ジャンルの壁を越えて挑戦し続けた父の背中は、女優・松たか子の表現者としての指針そのものとなっています。