イチロー氏と福島弓子夫人の間に子供がいない理由についても、ネット上では「不妊治療の末に断念した」「妻の体調面が理由」など様々な推測が飛び交ってきました。しかし、関係者の証言録や過去の談話をつなぎ合わせると、プロフェッショナルとしての極限の日常と、ふたりが築き上げた唯一無二のパートナーシップが浮かび上がってきます。
1999年の結婚当初、イチロー氏は特番や囲み取材の場で「イチロー インタビュー 子供」に関して問われた際、「子供はほしいですね」「自分の子供が野球をやる姿を見てみたい」といった自然な願望を率直に口にしていました。しかし、2001年にシアトル・マリナーズへ移籍して以降、状況は一変します。メジャーリーグという過酷な環境で、年間162試合を戦い抜き、10年連続200安打という不滅の記録を打ち立てるために、イチロー氏は生活の1分1秒を野球のコンディション維持に捧げる生活へと突入しました。
遠征による長期の不在、狂いのないルーティン、試合前の極度のプレッシャー。弓子夫人は夫の極限状態を支えるため、毎日の食事管理から渡米後の生活基盤づくり、体調管理に至るまで全エネルギーを注ぎ込みました。こうした求道者のような日々の中で、自然と「夫婦ふたりで戦い抜く」というライフスタイルが確立されていったと見るのが自然です。
世間的な「結婚したら子供を作るのが当たり前」という既存の家族観にとらわれず、自分たちが人生で何を最優先にし、どう全うするか。イチロー夫妻が下した決断は、周囲の期待やプレッシャーに左右されない、強い意志に基づいた人生の選択だったと言えます。