作品を語る上で避けて通れないのが、掲載元である出版社を標的にした「竹書房破壊元ネタ」です。作中でポプ子は竹書房の本社ビルを素手で叩き割り、重機で解体し、指定暴力団になぞらえて「指定暴力団竹書房」と言い放ちます。商業漫画において自らを世に送り出している版元をここまで徹底的に破壊・侮蔑した例は前代未聞でした。
出版社の広報関係者や当時の編集担当者が明かした逸話によれば、この過激な演出は編集部公認の自虐プロモーションであり、現実の竹書房ビルが移転・建て替えとなった際には「本当に破壊された」とファンがお祭り騒ぎを起こす事態にまで発展しました。虚構と現実の境界を曖昧にするこの手法こそが、ポプテピピックを一大ムーブメントへと押し上げた原動力です。
さらにアニメ化に際してファンを驚愕させたのが「ポプテピピック声優ネタ真相」です。30分番組の前半(Aパート)と後半(Bパート)で全く同じ映像を流し、声優陣だけを「女性ペア」から「男性大御所ペア」へと総入れ替えするという前代未聞の構成を採用しました。古川登志夫氏と千葉繁氏、江原正士氏と大塚芳忠氏といったレジェンド級のキャスティングが毎週実現し、声優陣のアドリブ合戦そのものが新たな名言を生み出す土壌となったのです。
また、海外展開においてもこの狂気は遺憾なく発揮されました。「ポプテピピック名言英語」としてRedditなどの海外掲示板で広く認知されたのが、「You are mother fucker...」と中指を立てるポプ子の姿です。英語圏のスラングやミーム文化(Meme)とも極めて親和性が高く、日本のサブカルチャーが言葉の壁を越えて世界中のネットユーザーに脱力と笑いをもたらした象徴的な出来事といえます。