チューブから出した直後の絵の具は、白く濁ったクリーム状をしている。初めて使う人が「色を間違えたかもしれない」と不安を覚える瞬間だ。しかし、慌てる必要は全くない。
水分の蒸発とともに色が凝縮し、12時間から24時間ほどで吸い込まれるような美しい透明感へと変化を遂げる。ここで完成度を左右する裏ワザがある。塗り立ての表面に生じた小さな気泡は、乾く前に爪楊枝の先で丁寧に潰しておくこと。さらに、ホコリの付着を防ぐため、浅めのダンボール箱などをかぶせて水平な場所で静かに乾燥させると、売り物のようななめらかな光沢面が完成する。