どれほど高価で高品質なホイールナットを装着しても、締め付け作業が不適切であれば事故を防ぐことはできません。安全を担保するための基本ルールを再確認してください。
まず、車載工具のレンチに体重をかけて乗ったり、電動インパクトレンチで一気に締め切る行為は厳禁です。ボルトが過剰に伸びて破断する「オーバートルク」の原因になります。必ず手動のプレセット型トルクレンチを使用し、自動車メーカー指定の規定トルク値で締め付けてください。
一般的な規定締め付けトルクの目安は以下の通りです。
- 軽自動車(M10/M12):85 〜 100 N・m
- 普通乗用車(M12):100 〜 120 N・m
- 大型SUV・輸入車・M14ボルト採用車:140 〜 160 N・m
ナットを締める順番は、1箇所に偏った応力がかからないよう「対角線を描く星型順」で行うのが鉄則です。さらに、新品のホイールやナットを取り付けた後は、金属同士の初期馴染みによってわずかに締め付け力が低下することがあります。装着後におよそ100km程度走行した段階で、必ずもう一度規定トルクで増し締めを実施してください。