『ダイヤのA』の物語において、若菜と栄純の絆を象徴する秘蔵エピソードは数多い。特に語り草となっているのが、栄純が甲子園を目指して上京する直前の別れと、その後のメールによるやり取りだ。
野球部の仲間たちと共に過ごした赤城中学時代の思い出。栄純が不器用ながらもチームを引っ張っていた姿を、若菜は誰よりも近くで見つめていた。東京の強豪・青道高校での厳しい競争の中で、栄純が送る他愛もない雑談や試合報告のメールに対し、若菜は常に変わらない地元の温かさを返し続けた。この「いつでも帰れる居場所」の存在こそが、過酷なマウンドに立つ栄純のメンタルを支える隠された原動力となっていたのだ。