上州七日市駅から一駅隣の施設として、世界遺産 富岡製糸場が存在する。近代日本の産業革命を象徴するこの巨大な赤レンガ建築と、江戸時代の陣屋町の趣を残す七日市地区を一度に味わうコースは、ローカル線を活かした観光の黄金ルートだ。
ガタゴトと揺れる上信電鉄に乗って移動する時間そのものが、旅の素晴らしいスパイスとなる。車窓に広がる田園風景と雄大な絹の道の面影。大手私鉄とは一味違う、素朴で温かいおもてなしの風情が車内に満ちている。
鉄道旅行の醍醐味は、目的地に到着することだけではない。途中の無人駅で途中下車し、風の匂いや地元の生活音を感じることにある。絹の歴史と武家屋敷の記憶が交錯するこのルートは、知的好奇心を存分に満たしてくれるはずだ。