琴奨菊といえば、取組前に体を大きく反らせるルーティン「琴バウアー」が有名だった。あのダイナミックな動きの裏には、精神的な安定をもたらす妻の存在があったことは有名だ。プレッシャーに押しつぶされそうになる本場所中も、彼女は常に変わらない笑顔で夫を送り出し続けた。
二人の歩みは、決して平坦な道のりばかりではなかった。度重なる怪我や成績不振の時期もあった。しかし、どんな時も二人三脚で乗り越えてきた歴史が、現在の秀ノ山部屋の温かい雰囲気へと繋がっている。彼女の写真に写る優しい微笑みは、苦難を共に乗り越えてきた強さの証でもあるのだ。