しかし、すべての伝統企業が変化を拒んでいるわけではない。日本を代表する世界のトヨタ自動車をはじめ、業界をリードするトップ企業では、かつてない規模の人事改革が進行中だ。年功昇進の撤廃、職務内容を明確にするジョブ型適用の拡大、中途採用比率の大幅な引き上げなど、自ら既存の枠組みを解体する動きが広がっている。
政策面でも強力な後押しが存在する。経済産業省が掲げる「人的資本経営」の推進に伴い、企業は社員の人的投資や多様性の確保を経営指標として開示することを求められるようになった。形だけの残業削減といった表面的な働き方改革から脱却し、真の生産性向上に挑む企業と、過去の成功体験に安住する企業との二極化は、2026年の現在においてより一層鮮明になっている。