近年、リラクゼーションサロンや格安の整体店が街中に溢れている。しかし、そこで施術を行うスタッフ全員が解剖学や生理学の専門知識を有しているわけではない。国家資格を持たない施術者が無数に存在する整体・リラクゼーション業界においては、技術や知識の格差が極めて大きな問題となっている。
特に海外発祥の手技療法であるカイロプラクティックにおける「スラスト法(首を急激にひねって音を鳴らす手技)」は、過去にも国内外で死亡事故を含む重篤な被害を発生させてきた。日本国内にはカイロプラクティックを規制・免許化する法的枠組みが存在しないため、十分な訓練を受けていない人物が危険な施術を行えてしまう構造的リスクが残されている。
癒やしや疲労回復を求めて訪れた場所が、一転して人生を狂わせる事故の現場と化してしまう。業者の見極めと施術内容への警戒心は、利用者の側にも強く求められている。