唇の横が切れる原因と治し方|治らない口角炎の正体と市販薬の選び方

唇の横が切れる原因と治し方|治らない口角炎の正体と市販薬の選び方

唇の横が切れる原因と治し方|治らない口角炎の正体と市販薬の選び方の基本情報から最新動向までをわかりやすく整理しました。

唇の横が切れる最大の原因は、口角周辺に炎症が生じる口角炎です。多くの人が混同しやすい病態に「口唇炎(こうしんえん)」がありますが、この2つには明確な違いが存在します。口唇炎が唇全体(赤唇部)にカサつき、皮むけ、腫れ、水疱などが生じる炎症を指すのに対し、口角炎は上下の唇が合流する両端の「口角部」に特化して亀裂、ただれ、浸出液、かさぶたが生じる疾患です。

日本皮膚科学会の臨床知見や臨床現場の医師らの指摘によると、口角は皮膚から口腔粘膜へと移行する極めてデリケートな境界組織であり、角質層が通常の皮膚の約3分の1から半分程度の厚みしかありません。さらに皮脂腺や汗腺がほとんど存在しないため、自前の皮脂膜でバリア機能を維持することが構造上極めて困難な部位です。

では、なぜある日突然切れてしまうのでしょうか。直接的な引き金となる要因は多岐にわたりますが、皮膚科の臨床現場では以下の要素が複合的に作用していると分析されています。

第一に挙げられるのが局所の湿潤と乾燥の悪循環です。口角は唾液が溜まりやすい窪みになっており、無意識に舌で唇を舐める癖や、睡眠中のよだれによって皮膚がふやけます。ふやけた角質はバリア機能が著しく低下し、唾液が蒸発する際に角層内部の水分まで一緒に奪い去るため、柔軟性を失った組織があくびなどの物理的な伸展刺激に耐えきれずパックリと裂けてしまうのです。

第二に、見逃せないのが免疫力低下と体内環境の悪化です。過度なストレス、睡眠不足、過労、あるいは風邪や胃腸障害の病み上がりには、全身の抵抗力が落ちます。すると、普段はおとなしく皮膚や粘膜に共生している常在菌のバランスが崩れ、病原性を発揮し始めます。「唇の横が切れるのは内臓の疲れのバロメーター」と昔から言われるのは、医学的にも極めて理にかなった観察結果といえます。

石川 優花
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石川 優花

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。