東京郊外のスタジオに作られたセットに足を踏み入れると、そこには半世紀の時を重ねてきたかのような本物の昭和レトロ空間が広がっている。壁に貼られた黄色いお品書きの紙、油で少し煤けた換気扇、使い込まれた木製カウンター。東映の美術スタッフが総力を挙げて作り上げたこのセットこそが、ドラマの陰の主役と言えるだろう。
撮影現場での独占スクープとして明かされたのは、劇中に登場する料理の「圧倒的なリアルさ」へのこだわりだ。作り置きの小道具ではなく、専属の料理人が現場で実際に調理。香ばしいソースの香りや湯気が立ち上る中で演技が行われるため、出演者のリアルな舌鼓や表情がそのまま映像に収められている。