インターネット上の検索コミュニティやSNSで定期的に話題となる「マツコ・デラックスの妻・配偶者説」ですが、事実関係から明記すると、マツコ・デラックスに結婚歴はなく、現在も独身です。戸籍上の本名は松井貴博(まつい たかひろ)であり、過去に女性との婚姻関係を結んだ事実は一切存在しません。
それにもかかわらず「奥さんがいる」という言説が後を絶たない背景には、大きく分けて3つの構造的な要因が絡み合っています。
第1に、卓越した家事知識や生活感覚への評価です。番組内で主婦層の日常の悩みやスーパーの買い物事情、料理の工夫に対して驚くほど解像度の高い共感を示すため、「実は家庭を持っていて、妻を陰で支える夫の視点があるのではないか」と視聴者が錯覚してしまうケースが散見されます。
第2に、女装タレントというキャラクターと実生活のギャップに対する先入観です。「テレビ用の衣装を脱げば、郊外で普通の男性として妻子を養っているのではないか」という昭和・平成期の芸能界にありがちだった二重生活幻想が、一部のネットユーザーの間で都市伝説のように語り継がれてきました。
第3に、バイラルメディアやアフィリエイトブログによる扇情的な見出しの拡散です。「マツコが溺愛するパートナーの正体」「ついに明かされた家族の存在」といった誇大広告的な見出しをクリックすると、実際には飼っていたペットの話や親しい共演者のエピソードであったというパターンが繰り返され、検索エンジンにキーワードだけが蓄積された経緯があります。