この現象の原点であり、歴史的な転換点となったのがハリウッドでの巨頭失脚劇だ。映画プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタインによる長年の性的暴行や権力乱用が暴かれたことをきっかけに、世界的なMeToo運動が爆発的に広がった。告発の波は瞬く間に映画界の最高峰へと波及し、業界の闇を次々と明るみに出した。
その余波を直接受けた代表例が、実力派俳優のケヴィン・スペイシーだ。彼に対する複数の性的不祥事の疑惑が浮上すると、当時彼が主演を務めていた超人気政治サスペンスドラマ『ハウス・オブ・カード 野望の階段』からの即座の降板と解雇が決まった。配信元であるNetflixは、未公開映像の破棄や脚本の大幅な書き換えを余儀なくされ、数百万ドル規模の経済的損失を被ることとなった。