寺川沿いの土手を歩くと、数メートルおきに佇む石造りの地蔵菩薩像に目が留まる。素朴な顔立ちの石仏に着せられた前掛けは、決して観光用に誂えられた飾りではない。
大和盆地は古来、水害の常習地帯だった。暴れ川と化した寺川が堤防を越えるたび、人々は地蔵に手を合わせ、土嚢を積んだ。現存する地蔵の台座をよく見ると、過去の大水害の年号や水深の目盛りが刻まれている。祈りの対象であると同時に、集落の生きた「防災データベース」としての役割を果たしてきたのだ。
寺川沿いの土手を歩くと、数メートルおきに佇む石造りの地蔵菩薩像に目が留まる。素朴な顔立ちの石仏に着せられた前掛けは、決して観光用に誂えられた飾りではない。
大和盆地は古来、水害の常習地帯だった。暴れ川と化した寺川が堤防を越えるたび、人々は地蔵に手を合わせ、土嚢を積んだ。現存する地蔵の台座をよく見ると、過去の大水害の年号や水深の目盛りが刻まれている。祈りの対象であると同時に、集落の生きた「防災データベース」としての役割を果たしてきたのだ。