潮目が変わったのは、法規制の見直しと自治体主導の実験的取り組みが本格化した時期に遡る。過疎地での移動手段確保や深夜帯における都市部のタクシー不足を背景に、国土交通省が主導する日本版ライドシェア導入プロジェクトが始動。これにより、従来の単独乗車を前提とした運行形態から、マッチングシステムを利用した柔軟な乗車スタイルへの移行が一気に加速した。
かつて斉藤鉄夫大臣の在任中から重ねられてきた議論は、移動の自由を確保する実効性のある施策として結実。モビリティ産業全体が大きな変革を迫られるなか、シェアリングエコノミーの潮流が後押しする形で、一般ドライバーやタクシー事業者による相乗りサービスが定着していった。単に車を呼ぶ道具だったスマートフォンは、移動のコストと体験を再定義するプラットフォームへと進化を遂げている。