青木ヶ原樹海では、突発的な通報による出動だけでなく、定期的な大規模捜索活動が長年にわたり実施されてきました。その代表例が、地元消防、警察、民間ボランティア団体が合同で実施する富士山麓 樹海合同捜索です。
かつては年に1〜2回、数百人規模の捜索隊を組織して溶岩洞穴や樹木の密集地帯を一斉捜索する様子がメディアでも大きく報じられていました。しかし、2026年現在の運用はかつての一斉捜索スタイルから大きくシフトしています。
かつて毎年数十件単位で報じられていた青木ヶ原樹海の年間発見数について、現在警察や自治体は具体的な数値を原則として公表していません。統計を公表することで特定の場所が連想され、自殺を誘発する「ウェルテル効果」を防ぐための世界的なガイドライン(WHO策定基準など)に配慮した措置です。
現在の一斉捜索は、広大な樹海を闇雲に歩き回るのではなく、ドローンによる上空からの赤外線探査や、過去の侵入ルートデータを分析した重点エリアの定点捜索へと高度化しています。これにより、捜索活動に伴う二次遭難リスクの低減と、迅速な事案解決が両立されるようになりました。