学術的な視点に目を向けると、この石の正体は二酸化ケイ素が結晶化したクォーツの一種である。微量のアルミニウムが含まれた状態で自然界の放射線を受けることにより、特有のスモーキーな褐色が生まれることが鉱物学の知見によって明かされている。日本では古くから「煙水晶」の名で親しまれ、落ち着いた和の色彩美としても重宝されてきた。
かつては地味な鉱物と見なされることもあったが、現在の宝石・ジュエリー産業においてはその評価が大きく一変している。サステナビリティや個性を重視する近年のトレンドに合致し、アースカラーの持つナチュラルな気品とモダンな加工技術が融合。洗練された高級ハイジュエリーやデイリーアクセサリーの主役として、世界中のデザイナーから熱い視線を注がれている。