錆兎を語る上で避けて通れないのが、冨岡義勇との関係性だ。最終選別で錆兎に命を救われ、自分を責め続けてきた義勇。二人の掛け合いは回想シーンのみだが、そこには言葉以上の重みがある。アフレコ現場において、小野と櫻井が交わした視線や空気感が、そのままキャラクターの絆へと昇華された。
「義勇に託した」という錆兎の無念と願い。それを背負って生きる義勇の葛藤。この二人の対比が、物語に深い奥行きを与えている。声優陣の徹底した役作りが、原作の行間を埋め、アニメならではの立体的な人間ドラマを作り上げたのだと言えるだろう。