近年発生した悲しい海難事故を受け、安全確保の仕組みは抜本的に改められた。現在運用されている改正遊漁船業法は、命を守るための厳格なルールを定めている。監視の目を光らせる水産庁と国土交通省の連携により、以前の曖昧な自主点検体制は完全に姿を消した。
新基準の柱となるのが、安全管理規程の遵守と情報の透明化だ。従来は海上運送法の適用範囲や解釈をめぐりグレーゾーンが存在していたが、現在では水産庁長官への登録要件が大幅に厳格化された。具体的には、救難信号を発信する通信機器の常備や、各船の事故歴・安全実績の公表が法的に義務付けられている。
利用者の安全を最優先する優良な遊漁船業者は、こうした法改正にいち早く対応している。一方で、設備投資を怠り基準を満たせない悪質な業者は市場からの淘汰が進む。利用者は出航前に、その船が公式な登録簿に名を連ね、十分な安全対策を講じているかを確認することが身を守る第一歩となる。