病因や症状の理解において、ポップカルチャーが果たしてきた役割は極めて大きい。1990年代末に公開された『17歳のカルテ』は、当事者である女性の視点から自己境界の曖昧さや葛藤を描き出し、精神医学の知見を大衆に広める先駆けとなった。
2026年現在のエンターテインメント界を見渡せば、複雑な愛憎関係や感情の爆発をリアルに表現した作品が世界的な共感を呼んでいる。作品を通じて「自分も同じ症状かもしれない」と気づき、専門機関への相談へと繋がるケースも増加した。メディアが描き出すリアリティは、単なるエンターテインメントを超えて、当事者の孤立防ぐ安全網として機能し始めている。