いま、日本の外食産業は未曾有の過渡期にある。後継者不足や人手不足、原材料費の高騰によって、惜しまれつつ姿を消す老舗が後を絶たない。そんな厳しい状況下で、事業承継という高い壁に正面から挑む若きチャレンジャーたちがいる。
血縁関係にとらわれない第三者承継や、異業種からのUターン・Iターンによる暖簾の継承など、老舗大衆食堂の守り方は多様化を見せている。伝統食文化を守るということは、単に古い技術を残すことではない。デジタル化による業務効率化を図りつつも、看板メニューの「魂」だけは断固として譲らない。令和の経営感覚と職人技のハイブリッドが、衰退しがちな地域の商店街に新たな息吹を吹き込んでいる。