選挙期間中、大手メディアが発表したネットの反応 世論調査では「歴史的大接戦」「勝率50対50」と繰り返し報じられていました。しかし、開票現場で起きていたのは、これまでの世論調査モデルでは捕捉しきれなかった「隠れトランプ支持層」の圧倒的な動員力でした。
SNS上の言論空間(XやTikTokなど)では、リベラル層を中心とした「中絶の権利擁護」や「民主主義の危機」といった理念的テーマが大量に拡散されていました。しかし、ラストベルト(さびた工業地帯)や地方都市のリアルなコミュニティで取材に応じた労働者たちの声は、極めて具体的かつ切実なものでした。
「日々のスーパーマーケットでの支払いが2倍近くに膨れ上がっているのに、ワシントンのエリートたちは抽象的な議論ばかりしている」「不法移民の急増によって地域の治安と公共サービスが逼迫している」——こうした地方の生活者の痛切な本音が、世論調査の数字には現れにくい形でトランプ氏への票へと集約されていったのです。また、従来は民主党の強固な地盤とされていたヒスパニック系男性層や黒人男性層の一部が、トランプ氏の「強い指導力と雇用創出」に共鳴して共和党支持へ鞍替えしたことも現場の大きな地殻変動でした。