彼の名を国民的スターの座へと押し上げた最大の契機は、1976年にリリースされた『ビューティフル・サンデー』だった。イギリスのシンガーソングライターであるダニエル・ブーンが歌った原曲に、訳詞家・山上路夫が前向きで親しみやすい日本語詞を乗せ、ビクターエンタテインメントから発売されると瞬く間に大ヒットを記録する。
当時、洋楽のカバー曲がここまで幅広い年齢層に浸透した例は極めて稀だった。TBS系『おはよう720』のテーマ曲としての露出も手伝い、レコード売上は公称160万枚を突破。街中のレコード店、学校のグラウンド、商店街のスピーカーから「爽やかな日曜」を讃える歌声が鳴り響いた。当時の音楽業界において、子供向け番組出身の歌手が歌謡曲のトップチャートを席巻し、同年の『NHK紅白歌合戦』に初出場を果たした事実は、まさに前代未聞の快挙として歴史に刻まれている。