業界団体である日本発酵食品協会の関係者も、この動きを驚きと賞賛をもって見守っている。長年、国内市場の緩やかな縮小に危機感を募らせていた専門家たちにとって、宝来屋が切り拓いたバイオ×発酵のビジネスモデルは、業界全体を再活性化させる起爆剤と映る。
特に注目されているのが、添加物に頼らない完全天然由来の保存性向上技術と、腸内環境を劇的に改善する機能性プレバイオティクスの開発だ。超高齢社会における健康寿命の延伸や、環境負荷の少ない持続可能なタンパク質源の確保という現代社会の難問に対し、麹という日本固有の叡智が具体的な解答を提示し始めている。食卓の風景を変えるだけでなく、未病ケアや医療分野との境界線すら溶かしつつあるのだ。